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金銭貸借契約書は収入印紙が必要か・書き方|法人/親子間/公正証書

初回公開日:2018年05月12日

更新日:2019年11月27日

記載されている内容は2018年05月12日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

金銭や物品の貸し借りをする場合に用いられる金銭貸借契約書ですが、この書類の書き方や法的効力を正しく理解していますか。こちらの記事では、金銭貸借契約書を作成する際に必要な記載内容や注意事項についてご紹介します。金銭貸借契約書を制作する際の参考にしてください。

金銭貸借契約書の書き方

金銭貸借契約書とは、金銭や物品を借りたことを証明する証書のことを指します。金銭貸借契約書は借用証書や借用証とも言われ、いずれも同じ意味で使用されています。

金銭を借りた場合であれば「金銭借用書」ともいい、返済方法や返済期限、それに伴う条件として利息なども明記します。また、物品の場合には「物品借用書」ともいい、返却期限や条件などを明記します。

借用書とは?

金銭貸借契約書とは、金銭を借りたことまたは物品を借りたことを証明する証書のことで、金銭の場合には「金銭借用書」、物品の場合には「物品借用書」と表現する場合もあります。

金銭の貸し借りの場合であれば、借り手は誰で貸し手が誰か、借り手と貸し手の間でいつ、いくらを貸し借りしたのか、返済方法をどうするかなどの約束ごとを書面にします。事前に一定の条件を定め、当事者間で確認しながら取引することを目的とするためです。

金銭貸借契約書の用途は金銭の貸し借りに限らず、物品の場合にも多く用いられます。事前に双方が一定条件に合意した上で貸し借りをすることで、双方間のトラブル防止に役立つためです。

借用書に盛り込む内容

金銭貸借契約書に記載すべき主な内容についてご紹介しますので、これらか金銭貸借契約書を制作される場合にはしっかりと確認をしてください。

制作目的

金銭貸借契約書は、金銭または物品を借りたことを証明する証書です。貸し手と借り手間でのトラブルを防止することを目的に制作します。

借り手と貸し手

金銭貸借契約書では、借り手が誰で貸し主が誰なのかを明らかにし、責任の所在をはっきりさせます。記載する際には「借主の氏名・住所・押印」と「貸主の氏名・住所・押印」が重要です。

借りた日時(貸した日時)と金額(物品)

金銭貸借契約書には何(金銭や物品)をいつ借りた、また貸したのかを正しくハッキリと明記します。

金額を書く場合には0,1,2,3,4,5,6,7,8,9のアラビア数字ではなく「壱、弐、参」と漢数字表記を用いことが望ましいとされています。普段から使用している「一、二、三」の数字ではは、後に金額を容易に改変されてしまう可能性が高いためです。

書き方としては「金壱千萬円也」や「金弐佰萬円也」などを記載するのが金銭貸借契約書では一般的だとされていることを覚えておきましょう。

返却期限、返済期限

金銭貸借契約書にはいつまでに返すのかという「期限」もハッキリと明記します。金銭の場合には返済期限とし、物品の場合には返却期限となります。

ただし、個人対個人間の金銭の貸し借りの場合には、借し手と貸し手の双方の合意があれば、返済期限を明記しないこともあり、これは金銭貸借契約書として有効だとされています。

条件、利息、支払方法

金銭貸借契約書には物品の場合はいくらで貸すのか、金銭の場合には利息はどのくらいに設定しどのように返済するのかを明記します。また、返済方法については分割返済なのか一括返済なのか、振り込みか現金による返済かなどもあわせて明記します。

【記載例】
・◯◯年◯◯月◯◯日までに振り込みにて返済します
・元金に利息を付したものを◯◯年◯◯月◯◯日より毎月月末に元金均等払いにて支払います
・◯◯年◯◯月◯◯日より毎月月末に◯◯万円ずつ支払います

【利息分記載例】 
・年利◯◯%とし元金返済時に合わせて支払います
・年利◯◯%とし借入金に利息を付したものを元金均等払いにて支払います

法人の場合の書き方

法人間の場合は「利息」と「遅延損害金」についてきちんと記載することが重要となります。また、合わせて連帯保証人付の金銭消費貸借契約書を制作することもおすすめします。

親子間

数万円程度の少額の場合には金銭貸借契約書は必要ないことが多く、制作する場合には「金額、返済日、名前」を記載する程度の簡易的な金銭貸借契約書で十分です。金額が大きくなった場合には、正式な金銭貸借契約書を作成するのが一般的です。また、親子間の場合には利息
や遅延損害金については記載しないことが多いです。

信頼関係を崩しかねないリスクも

無利子で借りられるのはうれしいですが、どうしても信頼関係が崩れてしまう可能性があります。

そういう意味では、簡単に借りられるカードローンを検討してみるのもひとつの手かもしれません。

おすすめの大手消費者金融をまとめました。

金銭貸借契約書は印紙が必要か

金銭貸借契約書は「消費貸借に関する契約書」として課税文書(第1号文書)に該当するので、税法で収入印紙の貼付が義務付けられています。双方の納税義務の関係は連帯債務関係にあるので、どちらか一方が義務を果たせば、他方の納税義務は消滅する関係にあります。

連帯債務者間での内部負担問題として、当事者間の合意に基づいて一方が全額負担するように決めても両者で折半して負担しても問題ありません。金銭貸借契約書に収入印紙を添付したら、納税者の印で消印を押しましょう。

収入印紙の添付を怠った場合には、印紙代の3倍の額を徴収されてしまいます。1,000万円の借入の場合の収入印紙代は20,000円なので、60,000円が徴収されることになります。印紙を貼り忘れたことを自己申告した場合には1.1倍に軽減されるので、21,000円が徴収されます。

収入印紙の不貼付と借用書の効力

金銭貸借契約書に収入印紙を貼付しなかったとしても、これは税法上の義務なので金銭貸借契約書の契約書効力が無効になることはありません。

しかし、貼るべき収入印紙を貼付していなかったり、印紙金額不足が何らかの理由で発覚した場合は、印紙税法第4章第20条に基づき、本来の印紙税額の3倍相当の金額が過怠税として課せられてしまいます。

債務発生の根拠が金銭消費貸借契約以外の契約類型の場合、収入印紙額が異なることや印紙の貼付が不要となる場合もありますのでご注意ください。

金銭貸借契約書の印紙代の目安

金銭貸借契約書の印紙代の目安

金銭消費貸借契約書に貼る印紙額についてご紹介します。貼り忘れや金額不足があると追加徴収がありますので、ご注意ください。

契約金額印紙額
1円~9,999円非課税
10,000円~100,000円200円
100,001円~500,000円400円
500,001円~1,000,000円1,000円
1,000,001円~5,000,000円2,000円
5,000,001円~10,000,000円10,000円
10,000,001円~50,000,000円20,000円
50,000,001円~100,000,000円60,000円
100,000,001円~500,000,000円100,000円
契約金額の記載なし200円

金銭貸借契約書は公正証書か

実は、金銭貸借契約書そのものに法的強制力がないことをご存知でしょうか。基本的に「貸し借りに関する約束を正確に記録するための書類」や「記憶違いによるトラブルを防止するための書類」だと捉えるのが良いでしょう。

借し手が約束を守らずに返済しなかった場合でも「金銭貸借契約書がある」というだけで強制的に取り立てることはできません。つまり、金銭貸借契約書があるだけでは借り手の財産などを差し押さえることができません。

ただし、作成した金銭貸借契約書が公正証書である場合は例外です。公正証書にした場合は借り手が返済に応じない時に、裁判をせず借り手の財産を差し押さえることが可能とされています。

無利子の場合の金銭貸借契約書の書き方

民法上では金銭の貸し借りは原則無利息とされていますが、当事者間の話し合い次第では利息を設定することができます。利息を設定する場合には、利率(年率)と利息の支払方法を定める必要があります。

利息を求める式は「利息=残高(元金)×利率÷365日×借入期間」です。100万円を年5%で借りて、180日後に一括返済する場合の利息を計算すると「100万円×5%÷365日×180日=約2万4658円」となります。

しかし、多くは「無利子、一括弁済、無担保の金銭貸借契約書」が使用されることがほとんどです。金銭貸借契約書には様式や書式がなく、「貸主・借主の氏名、住所、契約日」のみが記載されていれば良く、捺印するだけで金銭貸借契約書の契約が完了します。

相手を慎重に見極めて貸し借りを

金銭や物品の貸し借りをする場合には、金銭貸借契約書を作成し、トラブル防止をしておくに越したことはありません。それは、相手が家族であっても同じだといえます。しかし、金銭貸借契約書を作成したからといって100%金銭を返済返してもらえるとは限らないで、そのことは肝に銘じておきましょう。

相手に返済する能力がなければ貸した金銭を取り戻すことはできません。貸し借りを行う際には、相手を慎重に見極めることが大切だといえます。

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